このちはやふるは競技かるたに青春を捧ぐ高校生の物語です。
小学生時代、主人公の千早は転校してきた新がクラスに馴染めないのを見て仲良くなろうとしましたが新は競技かるたの名人の孫でした。
新が行う競技かるたに魅力を感じ千早も競技かるたにはまっていきます。
太一との3人で競技かるたを行っていきますが中学は3人別々の学校に進学する事になり連絡も途絶えてしまいました。
しかし高校にて千早は当時の友達太一を再開し、かるた部を自分たちで作り新たなメンバーとかるたに没頭していきます。
17巻では高校かるた選手権の様子を描いています。
競技かるたではA級、B級、C級とランク付けされており、A級である千早は途中で敗退してしまします。
A級の決勝ではかつてのチームメイト新と現クイーンの詩暢が戦います。
二人はかるた協会からも一目おかれる存在で千早にとっても今後のステップアップの為二人の試合を見たいところですが、ここで現在のチームメイト太一が決勝に残っている事を知ります。
千早はすぐさま太一のところへ駆けつけるのですが太一は好意を抱いている千早に試合を見られるとペースを崩してしまうので千早が居ないことでほっとしていたのでが千早が会場に来た瞬間焦りを覚えてしまいます。
この試合を早く終わらせて千早にA級の試合を見せてあげたい、そう思う太一でしたがその思いが逆手となり前半は思うようにペースをつかめません。
競技かるたでは音を読み取る「感じ」がひとつの武器になるのですが、太一はそれに乏しいのです。
ですが私は太一の戦略がとても好きです。
太一はとても頭がキレて読み終わった読み札は全て頭に入っています。
この後読まれる確立の高い札は何なのか、どこで守ってどこで攻めるべきなのか全て頭の中で計算されており、感じの良い千早とは全く違う戦略で戦います。
またとてもチーム思いのキャプテンなのでその姿もとてもかっこよいのです。
しかしそんな太一がこの試合ではその戦い方を捨て「千早のようなかるたをしよう」と決意するのです。
かっこ悪くて良いから勝利を掴みにいこうと決断する太一、全然かっこ悪くなくてむしろ更にファンが増えてしまいそうです。
結果太一はこの勝負に勝ち優勝します。
そしてその瞬間太一はB級からAへと昇格するのです。
試合が終わるとすぐに千早の腕を引きA級の会場へと向かう太一、しかし千早は太一のA級昇格を自分の事のように喜び泣き崩れ、それをみた太一も涙してしまいます。
このシーンが17巻の中で私が一番好きなシーンです。
太一は自分には才能がないからとA級昇格を諦めていました。
それが叶った瞬間が読んでいて自分の事のように感動してしまします。
自分もかるたをしたくなるようなシーンですね。
その後17巻ではA級の決勝は決着つかず18巻に持ちこさえます。
競技かるたがあまりメジャーではないのでちはやふるを読んだ事ない方も多くいらっしゃるかと思いますがおても感動する作品なのでぜひ呼んでみて下さい。