グッドモーニング・キス、14巻 感想
※ネタバレ注意です※
上原くんの留学するフランスに、旅行に来た奈緒とまりな。
偶然空港で会ったというIT社長と食事の約束をしたまりなと、心配して同行する奈緒・・・ というところから物語がスタートします。
この巻のメインはまりなです。
ずっと止まったままだったまりなの時間が動き出します。
主人公の奈緒の親友として描かれているまりな。
しっかり者で、どんな時も奈緒への思いやりを忘れない魅力的な女性です。
奈緒やまりなと年齢が近い女性はきっと、彼女たちが感じている焦りや不安に共感できるところがあると思います。
結婚を意識しだしたり、 成功したりどんどん前に進んでいく人を見て、周りに置いていかれている気がしたり・・・。
自分はこのままでいいのかな?とふと立ち止まってみたり。
IT社長が現れたことで、物語に動きがあります。
まりなは彼氏のみっちゃんとの遠距離恋愛がうまくいっていないことに悩んでいるため、このままもしかしてIT社長に浮気してしまうのか・・・?と少しハラハラさせられたり・・・、
また、「君たち時間が止まってるんじゃない?」「世界が狭くない?」とIT社長に言われ、奈緒とまりなの関係がギクシャクするのでは・・・?と不安が胸をよぎったり。
でも、そこはブレないまりなのキャラにほっとさせられました。
決してダメな方向には流れていかず、しっかりと気持ちにケリをつけて前を向こうとする、 どんな時も奈緒の親友であり続けるまりなに、 読んでいて元気を貰える気がします。
そして、少女まんがなので恋愛中心の話ではありますが、個人的には上原くんやその周りの研究者のやりとりも、研究者の世界を少し覗き見たような気持ちになって楽しめました。
この作品、根から悪い人は出てこないんですよね。
そういうところも大好きです。
最後は岡玉先生の言葉にほっとしますよ。