7SEEDS、30巻 感想
※ネタバレ注意です※
佐渡島の地下で探索を続ける一向。
そんな中、地下水にのまれ流されてしまった嵐は因縁の相手・安居と出会います。
彼が花にした仕打ちを知り、安居に怒りと憎しみを覚える嵐に、安居はどうするのか・・・?
と、じわじわとストーリーが動き始めた第30巻。
相変わらず、もう一人のヒロイン・ナツの強くなりつつある姿には励まされます。
強くなったといっても、ナツはナツのままです。
ナツ自身の内に眠っていた生きる力というものが、この世界に来てからやっと解き放たれた・・・といったところでしょうか。
そして花と蝉丸の会話はとても新鮮ですね(笑)
安居と嵐の間がギスギスしている一方で、花とナツ&蝉丸のやりとりがコミカルに描かれているのが、やや重いストーリー展開の中で良いスパイスになっているような気がします!
少しだけ気がかりなのは、人物の描き方が多少、乱れているように見えることです。
特に花に関しては、ここに来て特徴を捉えるのが難しくなってきたとでも言いましょうか・・・とにかくコマによっては全く違う顔に見えることがあります。
表情の作り方に関しても、たとえば不安を感じているとき、怒りを感じているとき、恐怖で身震いをしているときなどそれぞれ全く感情の動きは違うはずなのに、キャラクターが感情を露わにするシーンの表情が全て一辺倒に感じられます。
ストーリーの構成はとても上手な作者様なだけに、画力に関してはどうなんだろう?と思われることがあるのは少々残念ですね。
それと、個人的にですが今後のストーリーの鍵を握っていそうなくるみさん、ヒロインの一人としてもう少し華やかさがほしいところです・・・。
カラーのイラストでは可愛らしいのになぜ白黒の漫画になると地味めになってしまうのか・・・(汗)
くるみさんが無事に出産できるとき=最終回のような気がします。
そう考えると、彼女のバックボーンについてもそろそろ説明が欲しいところですね。
流星とのいきさつについて、妊娠が発覚してからの秋チームの分裂について・・・等。
・・・と、色々と書かせていただきましたが、なんだかんだで続きが非常に気になる終わり方で、固定の一ファンとしては、次巻以降もやはり購入してしまうんだろうな、と半ば諦めの境地に至る次第であります(笑)
次巻以降、花は、嵐は、安居は、果たしてどう動くのでしょうか。
目が離せない30巻でした。