※ネタバレ注意です※
12巻で突然告げられた、白雪とリュウのリリアスへ異動の辞令。
今巻では、2人と周りがそれを受け入れる過程が主に描かれています。
木々がゼンを呼んだのは、想いが溢れて涙が止まらなくなってしまった白雪のためでした。
「これもゼンの味方で居続けるために必要なこと」と、気持ちを切り替えて明るくしていた白雪でしたが、ゼンに異動の件を話したことで一気に実感がわいて、寂しい気持ちを抑えていられなくなってしまったようです。
ゼンの「おまえ、タンバルンから一人でこの国に来たんだもんなぁ」というセリフに、白雪がゼン達から離れることがどれだけ寂しいのかが集約されていて、思わず1巻の出会いからを読み返してしまいました。
そしていつもは飄々としているオビもまた、白雪について行く気はないかと尋ねるゼンへの返事を保留とし、何か逡巡している様子。
覚悟を決めたオビはゼンと白雪に対する想いを打ち明け、ゼンはその上で改めて「白雪の側を任せたい」と伝えます。
リリアスに着いた白雪とリュウは、前回訪れた際に知り合った鈴に案内されて新しい職場へ。
以前から常駐のシダンにカザハとイヅルというちょっと(?)おかしな2人も加わり、新たな人間関係が楽しみなところにオビも到着!
次巻からいよいよリリアスでの仕事開始なようです。
また巻末には読み切り『雫の先に』も収録されています。
砂漠の小さな村で、病に倒れた友人の少女を助ける為に奮闘する少年。
主人公が前向きで一生懸命な為か、シリアスだけど暖かな雰囲気のお話です。
巻末オマケ漫画では、相変わらず木々とオビが何気ないやり取りでゼンとミツヒデを翻弄しています。
しばらく4人のテンポのいい遣り取りが見られないと思うと、少し寂しいですね…。