Kiss(キス) 10 月号 夜明け前のうた、8話 感想
※ネタバレ注意です※
今回は、渚の病気の進行が進み 重く辛い内容になってきて、渚の命が もう少ししか残っていないんだ・・・と実感するような流れの中で、渚と羽鳥の気持ちが切ない展開になっていましたね。
とうとう病院から、もう できる治療はない、という宣告を 渚が受けて、学校も辞めて 田舎に行く、ということに――――
渚が、日に日に起きるのも辛い と感じていたり、お母さんの「あの子を助けて」と泣いているシーンがあったりと、もう戻れないところまで来てしまったのだと、読んでいて辛くなりました。
一方で 羽鳥は、渚と一緒に行動した 7月7日のことが学校側にバレてしまいましたが、その流れで 渚が学校を退学したこと、つまり もう復学ができないところまで来てしまったことを知って・・・。
羽鳥の心に、渚の涙が引っかかっていること、しかし もう会いにいくことはできないと十分に理解している事など、考え事を ずっとしている彼の表情は あまりにも悲しげで、この人が抱えてしまった気持ちが 痛いほど分かって、本当に切なく思いました。
そして、病院から一時帰宅と称して 渚が田舎に向かう日、偶然にも朝田さんが 渚のお見舞いに来てくれましたね。
彼女は 渚からの手紙を預かり、羽鳥に渡してくれて――――
その手紙は 羽鳥へのお礼と、自分が もう帰ってこられないだろうという事が綴られていて、羽鳥の涙が止まらなくなったように、読んでいる こちらも涙が溢れてしまいました・・・。
先生に会いたい、と心の底から思っているのに、それだけは どうしてもできないんだ、と思うと、もう時間はないのに どうしてこの願いは叶わないのだろうか・・・と思ってしまいました。
しかし まさか、渚が両親に嘘をついて 逃げ出してしまうとは！
さらに偶然にも 駅で羽鳥と再会できてしまうとは！！！
そして羽鳥は、先生と一緒にいたいと願っている渚を抱えて、追ってきた渚の両親から離れるように どこかに向かったことに、本当に驚いてしまいました。
渚の体調や 状況を理解していて、それでも渚が笑えるならば と覚悟を決めた羽鳥の横顔からは、この行動は彼自身の為でもあるのかもしれないと考えさせられました。
これでは まるで恋人のようだと思いましたし、実際、渚の気持ちは ずっと先生に対する恋の気持ちがあったのだと思いますが、それでも今迄は 先生と生徒、と思っていました。
しかし 今回は、まるでロミオとジュリエットの様でしたね。
渚の体調のことを考えれば、この先は無理しかない展開になりますが、これから羽鳥が渚を どこへ連れて行くのか、この続きが心配ながら気になりました。
哀しい結末になるだろうことが分かっていても、とにかく この先を、次回を早く読みたいです！
