鋼の錬金術師は主人公エドワード・エルリックと弟アルフォンス・エルリックが失った手足と体を取り戻すダークファンタジーな物語です。
ダークファンタジーといってもコミカルな部分もあり、物語を通して笑いあり、涙あり、また失った手足と体を取り戻す旅をしていく中で人と人のつながり、絆、家族愛、友人愛を教えてくださるとても素晴らしい漫画です。
それだけではなく人間の本質、良いところ、悪いところ、道徳心など読めば読むほど人生で役に立つ考えや前向きな気持ちになる物語でもあります。
登場してくる人物は敵味方関係なく魅力的なキャラクターです。
主人公のエドワードはとても弟思いで身内思いの有言実行な頼りになる少年。
弟の体を取り戻すためお手前の錬金術師で国家錬金術師になり国家権力を駆使しつつ元に戻るすべを探す旅をしている派手なデザインが好きで身長が少し小さいことを気にしているかわいいところもあるキャラクターです。
弟のアルフォンスは喧嘩っ早い兄貴をなだめる役でもある心優しい少年。
でもとても芯が強く兄同様身内思いのキャラクターです。
ヒロインは二人の幼馴染ウィンリー・ロックベル。
エドワードの失った腕と足の代わりにつけている機械鎧（オートメイル）の整備士でいつも兄弟二人のことを思う強くて純情なアップルパイを焼くのが上手なキャラクターです。
エドワードとウィンリィの恋の行方もほんのり描写されており、戦闘メインな話にはなりますがそんなちょっとしたところの変化も楽しめます。
物語が進めば進むほど三人の成長も見られてとても面白い作品となっています。
兄弟をとりまく軍のロイ・マスタング、リザ・フォークアイ、マース・ヒューズ、冷静で冷徹かと思いきや大人の包容力などで少年のエドワードたちをどうしていかなければいけないのか指し示している表現があったりとても個性豊かなキャラクターがたくさん登場し見ててとても楽しいです。
敵キャラクターも魅力的で、敵はホムンクルスという名の人造人間。
人間の七つの大罪をイメージされています。
色欲・暴食・嫉妬・強欲・怠惰・傲慢・憤怒敵キャラの名前は七つの大罪を英語読みした名前です。
各々大罪にあった性格や見た目であり、悲しんだり、怒ったり、普通の人間と変わらない感情もあります。
ないときもありますが、その中で敵は敵でもいろんな思いを抱えながら戦っているんだなと、敵キャラなのに感情移入してしまうところがあります。
また、物語の中ではいろいろな名言がありますがもっともお気に入りの名言はこちらです。
「立って歩け前すすめ、お前には立派な足があるじゃないか」
第一巻に収録されてますお話で神の御業と称して民衆をだましている教主。それを兄弟があばいてしまうのですが、その神の御業を進行していた少女が希望を奪われたと兄弟に言い放ちますが、主人公エドワードが一言。
「立って歩け前すすめ、お前には立派な足があるじゃないか」
祈っているだけではなにも解決しない。自分で立ち上がって進んでいかなければいけないんだというメッセージがとても心に響き一番好きなシーンでもあります。
鋼の錬金術師一言では表せないほどの魅力がつまっている漫画です。
絵もとても躍動感があり、女性キャラクターも男性キャラクターもかっこよく、見ごたえがあります。
錬金術って難しそう、内容が怖そうだなって思ってしまっている人もいると思いますが、全然そんなことはありません。
逆にいろんなことを学べる漫画だと思います。
いろんなキャラクターも出てきますので自分の好きなキャラクターなどもきっといるはずです。また、物語の最後にはおまけで四コマもあり、とっても面白いです。
まだまだたくさん面白いところがある鋼の錬金術師ですのでぜひ読んでみてください！とっても面白いです！
