コールドゲーム、1巻 感想
※ネタバレ注意です※
東西を他国に囲まれる B国の王女アルナは、王より 西の果ての強国、E国の王妃になるよう 政略結婚を命ぜられます。
僻地である為に 争いが絶えないE国、しかし 連れて行けるのは侍女ひとりだけ。
護衛もない状況で生き残る為、アルナは 侍女カミラと入れ替わり、自らが女騎士として カミラを護ることを誓いました。
不穏な雰囲気が漂う E国で目にしたものは、アルナ以外に 自らを主張する5人の王妃達。
S国の王女である カザリンが歓迎の言葉と共に、王妃に選ばれるのは一人だけであり、また ここは、その座を争う 生き残りゲーム会場である、と言い放ちます。
異様な状況に憤慨しながらも、その場を後にする アルナとカミラに、アルナの歓迎会を行うこと、宮廷の作法を教える旨が伝えられます。
作法の教授に選ばれたのは、同じく王妃候補のリズィーでした。
幼い故か 我儘で奔放なリズィーに辟易しながらも、次第に 彼女が単に孤独であり、寂しいだけなのだと知ります。
そんな中、王妃候補のアンに、元々リズィーは 自分の侍女であったと知らされました。
財を成し 同列となった今、遠慮して自分と距離を置く リズィーとの仲を憂慮するアンに、他の王女達とは違う優しさを アルナは見出します――――
王国物なので とにかく登場人物が多くなりがちですが、E国をステージとして、それぞれの国と 王女達の背景を上手くマッチングしているので、混乱せずに読めました。
まだ1巻ですが、展開が早く スピード感があります。
まだ本筋に入らず 序盤ということですが、それで この展開だと、次巻以降が 大波乱の連続か、と楽しみになりますね。
また話の筋として 王女(王妃)サイド、王サイド、もしかすると 教会サイド、と多方面からの展開も期待できそうです。
主人公である アルナの心境の変化にも、今後 注目ですね。
登場人物 それぞれが魅力的で(良いキャラ、悪いキャラ どちらも魅力的です)、今後このキャラは 敵か味方か・・・とドキドキする場面が多そうです。
1巻故に、まだまだシルエットのみで 名前すら出ていない王女も多く、今から続きが気になって仕方がありません!