Kiss(キス) 1 月号 七つ屋志のぶの宝石匣、26話 感想
※ネタバレ注意です※
今回は、数年前に亡くなった 人気ミステリー作家「真島孝史朗」の家族に起こった、宝石をめぐっての物語。
宝石が小説に出てくる、ということは よくありそうですが、どの作品にも宝石が出てきて、その上 それを実際に作者が持っている、というのは面白いな と思いました。
亡くなった後でも 書いた作品が人気であるため、真島作品のモチーフになっている宝石展が開かれる、と言う状況で、その真島孝史朗の奥さんが、今回の顕ちゃんと志のぶの お客様。
そして 今回、その奥様から預かった宝石を鑑定するということで、AGIの内藤君が登場しましたね。
この内藤君が、志のぶが 宝石を見ただけで偽物か本物か分かってしまうのを、すごく疑っていたのが面白かったです。
確かに「宝石の気が」なんて言われても、ラボで ちゃんと鑑定している人だからこそ、信じられないですよね。
しかし ことごとく志のぶが当てていくので、内藤君は悔しかったと思います。
自分の仕事を否定されているように思っても、おかしくないかもしれません・・・。
その一方、この真島孝史朗の宝石展で、急に現れた渋谷隼人君ですが、彼が真島孝史朗の隠し子だったということで、ストーリーが動きましたね。
隼人君が 後日、倉田屋に件の宝石展に飾られていたリングと 同じデザインのものを持ち込み――――
この宝石を 一目見て、志のぶが「これはラボで内藤さんに鑑別してもらいましょう」と言った時には、内藤さんと同じく、読んでいるこちらも 彼女の意図が想像できました。
隼人君が、父の 母への愛が偽物だったのでは、と疑っているということが分かっている状態で、「この宝石は本物です」と質屋の志のぶが言っても、それでは説得力がないですもんね。
あえて、ちゃんと鑑別書を作った方が良いということは、やはり あると思いました。
隼人君が鑑別書を見て、涙しているシーンで、天涯孤独になってしまった彼が 信じられるものができて、本当に良かったと思いました。
また、最後に 顕ちゃんが真島の奥さんのところに行って、自分の生い立ちを奥さんに話し、隼人君の心の支えになるように DNA鑑定書をしてあげてほしい、とお願いしているのが、とても印象的でした。
その話を聞いて この奥さんが、自分の子供たちと隼人君を比べて、同じ真島の子供で兄弟なのだから、「同じように教育を受ける権利があるはずだ」という考えになるところが とても素敵です。
子供に罪はないんですもんね。強そうな奥さんが、この考えに行きついてくれて、本当に感動しました。
とても良い話だったと思います!!!
宝石の鑑定にまつわる話も出ていて、とても面白かったです。
次回は どんなストーリーになるのでしょうか、早く読みたいです!