Kiss(キス) 10 月号 おひとり様物語、51話 感想
※ネタバレ注意です※
今回の主人公は、大学生の 白瀬カオリさん。
前向きで 自分が輝ける場所を求め ぐいぐい進んでいくような、彼女の最初の考え方も よく分かる気がしたのですが、今回の話は なんだか最終的に切なくて、彼女が今年の花火は友達と見よう、と考えた時に「おひとり様物語」なんだな・・・と思ってしまいました。
「花火大会に行きたいから彼氏作らなきゃ」「付き合わないと中身はわからない」「私を輝かせてくれる人と恋愛したい」「違うと思ったらお別れする」「我慢する理由がない」など、こういう考え方の女の子もいるよね、と まずは思いましたし、カオリはバイトでも しっかりしていて、コミュニケーション能力も高い、自分から どんどん進んでいけるような 元気な女の子でした。
こういう女の子はモテそうですよね!
しかし カオリは「遊んでいる」という感じの子ではなく、むしろ理想を求めて突き進む子、だと感じます。
ソツなく 上手く生きているけれど、彼氏が途切れた時に 幼なじみだった元カレのことが ちょっとだけ胸をよぎる、という状況のようでしたが、それに拘っているというわけでもなさそうでしたね。
そんな彼女の後輩に、その幼なじみ君の 彼女である山路さんが入ってきたことで、ストーリーが動き出し――――
最初から 幼なじみ君の彼女であると、知っていたわけではありません。
何をやっても 上手くいかない、ぶきっちょだけど 真面目で真摯な山路さんが、自分の彼の話をした時に にっこりと笑っていることから、カオリは 山路さんの彼は、彼女にとって安心できる場所なんだと理解したのではないでしょうか。
遊んでいるわけではないけれど、彼氏が次々と変わって、そして毎回「なんか違う」と すぐ別れてしまう香からすれば、彼女の自信は衝撃的だったのかもしれませんね。
自分も「自分の場所は ここだと信じられる」ような、本当に心から大好きな人に辿りつきたい、と気づいたカオリの表情が とても印象的でした。
しかし山路さんは、結果的に バイトをクビになってしまい・・・。
まさか こんなに早くバイトをクビになるとは!!!
そして カオリと山路さんが最後に話している時に、カオリは 山路さんが幼なじみ君の彼女だと思い出し、山路さんを迎えに来ていた彼を 遠くから見て、彼女が ちょっとだけ胸を痛めていることに 少しだけ哀しく思いましたが、それでも彼女が「止まらずに行こう」と思ってくれていて安心しました。
そっと彼らを見送ったカオリが 小さく涙を浮かべながら、今年は友達と花火を見よう と思っているシーンは、少し甘酸っぱく感じました。
自分の居場所なんだ と思える人に出会う為に、これからもカオリは 元気に走っていくと思いますが、今年は ちょっとだけ切ない気持ちで花火を見るんでしょうね。
でも きっと、友達と見る花火も楽しいですよ!
今回は 少し切ないストーリーで、夏の終わりっぽい話だったと思います。
次はどんな おひとり様のお話になるのでしょうか?とても楽しみです!