パレス・メイヂ、5巻 感想
※ネタバレ注意です※
ついに5巻発売しました!とても楽しみに待っていました。
御園と陛下に恋の進展はあるのかどうかドキドキです。
今巻は陛下が外国語を学ぶために元英国大使夫人のアスター夫人を教師に招きますが、典持は反発します。
典持はアスター夫人を追い出すために貝合わせの勝負をし、アスター夫人は負けてしまいますが、そこは策略です。
わざと負けたのか負けるのをわかって勝負したのか、とにかく典持の心を許すことに成功したのです。
これで陛下の夢のために外国語を学べると思ったところですが、アスター夫人は鹿王院宮の手先でした・・・、恐ろしい鹿王院宮・・・、どこまでも邪魔な鹿王院宮・・・。
御園は陛下だけでなく東宮殿下にもよく懐かれおり、御園に東宮殿下に仕えられたらと勧めます。
そしてそれは陛下にも。
恐ろしい手先・・・、しかしそんなアスター夫人に一括する陛下カッコイイ!陛下素敵です!
けれど二人の仲は意外なものに阻まれてしまいました。
帝都大震災です。
その日、参内していなかった御園は、大災害のなか陛下と離ればなれになります。
帝都市中で陛下を心配する御園と人々のために奔走しながら御園を想う陛下。胸きゅんです。
御園を探しに正体を隠して市中へ下った陛下ですが、街の惨状を見て自分が今なにをしていたのか気がつきます。
自分は何者なのか、自分が帝であることを。
そして陛下は隠していた正体をあらわにして市民を励ましました。
けれどそんな民衆の一人が前帝・明慈さまの御代にこんなことはなかったと嘆くのです。
それは陛下の心に深く刺さってしまいます。
古来、天変地異は天子の不徳ゆえの天罰・・・・・・陛下もそう考えてしまった・・・。
現在では考えられませんね。
全て自分のせいだと考える陛下、帝という自分を忘れていたことの罰。
そんなことないよ陛下!と声を荒らげたくなります。
代わりに鹿王院宮が言ってくださいました。
そして御園は生きていると告げてしまう。
そして、全ての国民より大切な誰かを知ってしまう。
けれど同時に帝という自分の地位もはっきり自覚されてしまう。
生きて参内した御園を抱きしめる陛下、しかしそれは別れでした・・・。
愛を自覚した以上、別れるしかないのです。
帝はたった一人のものになるわけにはいかない。
御園の侍従職出仕の職を解きました。
御園はもう二度と陛下に会うことはならない。
なんで!なんで陛下!例え陛下であろうと一人の女で一人の人間で、誰かを愛してもいいはずなのに!
でも許されないんです。
天子様は人であってはならない。そういう時代なんです。
苦しくて泣けました・・・。
早くも次巻が待ち遠しいです。