君に届け、25巻 感想
※ネタバレ注意です※
龍の地区大会前日、来ないだろうと思いつつも千鶴はドアの前で龍を待っていました。
でも、結局「頑張れ」の言葉が出ず、「行ってらっしゃい」と龍を送り出します。
当日、千鶴は龍を見守っていましたが、やはり「頑張れ」の一言が出ません。
しかし、風早の言葉に背中を押され、ついに「頑張れ」と大声で応援できました。
千鶴の、誰よりも応援したい、でも龍が成果を残せば自分から離れていってしまう、その間で揺れ動く千鶴の気持ちはよく分かります。
私もきっと悩んで、でも最後は千鶴のように応援したと思います。
千鶴と龍は将来を約束して、とても素敵で羨ましかったです。
一方、風早と爽子も千鶴たちと同じように進路で悩んでいました。
風早と一緒にいたい爽子と、爽子を応援したい風早、2人は初めてケンカをしてしまいました。
風早の、爽子は本当は教育大に行きたいはずという気持ちも分からなくはありません。
自分のせいで夢を諦めたり、本当にやりたいことから目をそらしたりされるのは嫌です。
でも、そんな風に1人で結論を出してしまわないでほしいです。
教育大が頭の片隅にあるのは確かだけど、教育大に行かなくても夢は叶えられる状態だし、風早と一緒に大学にいくこともまた、爽子の夢だと思います。
自分1人で考えることも大切ですが、その考えを相手に押し付けるだけではなく、お互いの考えを出し合って、それについて2人でとことん話し合うべきだと思います。
爽子にとって、爽子の未来は爽子1人のものではなくなっていたからです。
その思いを風早にも分かってほしいです。
そして2人で話し合って今後の2人の未来について考えてほしいです。
お互い相手を信じていないわけではなく、離れたら終わってしまうかもという不安、そして何より、ただただ一緒にいたいという素直な気持ちがあります。
その気持ちを2人でしっかり話し合って、2人には早く仲直りしてほしいです。