Kiss(キス) 12 月号 おひとり様物語、43話 感想
※ネタバレ注意です※
今回は、小春日和の日曜日に部屋の片づけをしていた小野塚さんがヒロインです。
そこに同僚の笹木君から、映画のお誘いの電話がかかってきました。
横溝正史の映画を見に行き、片づけはできなかったけれどいい休日を過ごしました。
再開した片づけの途中で、小野塚さんは一冊の本を見つめます。
思い出すのはいつも大学生の頃のこと。
本が元で仲良くなった志垣君との間で、卒業前にも貸し借りした本のこと。
彼とまた会いたくて分厚い本を渡し、逆に借りた本を返せずにずっと持っている、それが小野塚さんが手にしている本でした。
志垣君は小野塚さんにとって、恋人ではありませんでしたが、お守りのような男の子で、この本を見ると当時の気持ちになれるというか、元気になれるようです。
松任谷由美さんの卒業写真という曲のヒロインのようですね。
その後、時々は連絡をしていたみたいですが、本のことには触れずに時間が過ぎてしまったみたいです。
さて、その後また笹木君と夕飯を一緒に食べに行き、その志垣君のことや本のことを話していると、酔っぱらった笹木君がやけに絡んできます。
そこで、彼が彼女と別れてしまったこと、ちょっといいなと思っていた小野塚さんが本の彼(志垣君のこと)の話ばかりするのに、苛立ってしまったみたいなんです。
でも落ち着いた笹木君は、みっともないところを見てくれてありがとう、と言って帰っていきます。
小野塚さんはこの時の笹木君がすごく眩しく見えて、彼のことが今更ながらに気になってしまいます。
そして、彼女はゆっくりと自分の気持ちを考えて、志垣君にメールを送ってみることにしました。
志垣君に思い出の本をずっと持っていてほしい、と思っていた彼女でしたが、この気持に区切りをつけようと思ったのではないでしょうか。
メールを出して今の志垣君のことを知ることで、思い出と現在は違うこと、現実を知って傷つくことを選んだみたいです。
え?そういう結末?どうして志垣君にメールにするの??と最初は思ったのですが、志垣君の今を知ることでお守りだった男の子から卒業して、笹木君に向かっていくということなのはないでしょうか。
そうすると、この後にもまたストーリーは続くのかも知れません。
昔の彼と連絡はつくのか、小野塚さんは笹木君との関係を頑張ったりしないのか、そうしたら笹木君の反応は?なんて思ったり。
でも今回はここまでなので、この先がどうなるのかは、また別の話ですね。
そして次回はまた別の人のお話になります、次回はどんな人の話になるのでしょうか。
楽しみです!