夢の雫、黄金の鳥籠、7巻 感想
ロードス島の戦いの裏側の後宮では、女達の戦いが繰り広げられていました。
主人公であるヒュッレムは、後宮でギュルバハルと対立をしていた・・・。
そのギュルバハルの側近や味方する人々が次々と殺されていたのです。
殺人を命令しているのが自分ではないかと噂されているヒュッレムですが、心当たりがないため不気味に感じながら過ごしていました。
後宮を管理していた役人も殺されていく中でヒュッレムは誰が暗殺をしていたか知ることになり、そして同時に、恋心を抱いているイブラヒムを信じて待つことを再度決意します。
皇帝であるスレイマンの側近のヒュッレムに対して下賜することを願うイブラヒムは、ロードス島での活躍に手柄を立て役職に就くことになりましたが、その役職が自分の想定以上の役職であったことから下賜したいと思っていたことを伝えられなくなってしまいます。
初めて出会った時に、生涯スレイマンについて行こうと思っていた決めていたイブラヒムにとって、スレイマンからヒュッレムを奪えば側にいることはできないと強く思ってしまいました。
しかし、就くことになった役職は皇帝の次にあたるポジションであり、イブラヒムが望むことが不遜ではなく相応しい願いであることを友人と話していくうちに考えるようになるのです。
ただ、さらっていくような形ではなく、周りにも納得できるようなやり方で下賜することができないかを更に考えます。
お腹に宿っていた子供を産むことを第一に考えていたヒュッレムの産んだ子は皇子でした。
このことが国に大きな衝撃を与えます。
この国では皇帝になれるのは一人であるため、皇帝以外は殺害することになっているからです。
イブラヒムの自分の欲望だけでなく、慕うスレイマン、待っているヒュッレムのために、どうすれば周囲を含めて納得できる方法はないのかと探る巻でした。