※ネタバレ注意です※
甲子園一回戦の相手に負けじとくらいつく大介たち。
灼熱の太陽の下ボールを投げ打ち続ける球児たちに音で応援するつばさたち吹奏楽部。
相手に得点を許してしまった大介たちを見て諦め気味になった仲間を見て、つばさが「音に気持ちを込めれば届くはず」と諦めムードの中、本試合1番の音を奏でます。
その音につられて他の仲間たちも全力で応援をしますが、試合の結果は惜しくも負けてしまいます。
次の日から吹奏楽部は自分たちのコンクールに向けて猛練習を行う中、つばさは気持ちがついていきません。
そんなつばさを見た水島は、あの試合で何も感じなかったのかと問うのです。
水島のその言葉につばさは大介たちの熱い試合を思い出し、コンクールへ向け集中していくことで自分には何が出来るのかと考え始めます。
自分は今secondをやらせてもらえているが「いつ外されるか分からない」その恐怖心と戦い後輩の時にはなかった、周りを見るという意識を自然と芽生えさせます。
自分の居場所を確保するため、自分が相手に何が出来るかを考え水島の手が回らないパート内の出来ごとをノートやメモに綴り続け水島へ渡し続けます。
その甲斐あってか、先生に「音」を褒められるようになり、周りもつばさの努力に関心するほど。
つばさはその努力を認められ、コンクールのメンバーに無事選ばれます。
しかしそんな中少しずつ手に違和感を覚え始める、つばさ。
どんどん不安になっていく中大介に電話をかけます。
大介はすぐに夜中まで診療をしている病院へつばさを連れていき、検査を受けに行きます。
結果は「腱鞘炎」でした。
「休むわけにはいかない」という不安な気持ちもあるのですが、大介の、自分を応援していることで今が楽しいという言葉を聞き気持ちが軽くなります。
そして迎えたコンクール当日、本番前になり泣き出すパートの後輩。
何故本人も泣いているのか分からずただ涙が止まらない様子に、周りも困惑してしまいます。
そんな中つばさは「今までを信じる」ように言い聞かせ今は全力でやりきること、そのために毎日頑張ってきたのだと、その言葉に後輩だけではなく周りの士気も高まります。
本番では今までの力を出し切り、結果は「金」全国への切符を手に入れます。
これから全国に向けて、つばさたちの試練はまだまだ続いていきます。
読んでいると何度も胸が熱くなるこの作品。
次巻も楽しみです。