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AWAY―アウェイ ― 2051年―世界の秘密― 最終話 萩尾望都先生

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※ネタバレ注意です※

フラワーズ 8月号

 

萩尾望都先生の「AWAY」が最終話を迎えました。

2013年からの不定期連載。

一話完結と言う話ではないので、続きを読んだ段階で、分からない部分があってはイヤなのでコミックスが発売されるまでは、掲載号をとって置かねばなりませんでした。

読者には不親切とも言える、このような連載形式は萩尾先生ならでは出来ることかと思われます。

読み辛い連載形式でも、萩尾作品を読める喜び。

それに対して、萩尾先生も、高クオリティで応えてくれましたよね。

内容は原作付きではあるけれど、「百億の昼 千億の夜」でも、素晴らしい漫画を書き上げてくれた萩尾先生なので、この作品でも小松左京さん原作の話を昇華して、萩尾漫画に仕上げてくれています。

 

最終話ではあったけれど、近年の萩尾作品と同じく、問題提示を主題とした内容、読み終えたあとも、満足できる、納得できると言うお話ではありません。

読みながらも、考えさせられ、読み終わったあとも、作中の多くの登場人物の行く末を案じつつ、かつ己の行く末、地球の行く末に不安を感じ、何をするのがベストであるのかを考えさせられます。

 

最終話で語られる、「秘密」は、今を生きる私たちにとって、何の意外性もなく、予想範疇なのが恐ろしい所です。

小松左京さんが書いた時代では、まだSFだったことが、現実となってしまってる恐怖。

「AWAY」は、子供だけの世界、十八歳になると、HOMEに転送されてしまうシステムだから、登場人物は子供だけです。

最初は子供だけの世界になって混乱していた子供たちも、最終話では、逞しく生活しています。 未来を切り開けるのは、子供だからこそなのだと思います。

フラワーズの読書層の年齢は高めだと言われますが、若い方々にも、小中学生にも読んでいただきたい作品です。


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