※ネタバレ注意です※
花とゆめ 14号 奈々生のヒミツ神様修行
黄泉を統べるイザナミからもらった球根の芽を食べて人形(ひとがた)に戻った巴衛。
しかしそれも束の間。
「3度目はないと思え!!」とイザナミに怒鳴られるところから始まる第132話。
山中で迷子になっていたところを巴衛に拾われた、大切なものを探すため黄泉にやってきた人間の子供の亜子と一緒に、奈々生たち一行は悪羅王の体を取り戻しに火の山へ向かっている霧仁たちを追いかけます。
亜子は記憶を失っているけれど、ストーリー展開のどんでん返しにかかわるような人物ではないかと・・・。
誰かの過去に深くかかわっているような気もして、その展開にドキドキします。
瑞希は龍神の羽衣を奈々生に預けウナリの所へ進化の水をもらいに、奈々生たちは火の山の麓で待つ戦神の軍と合流する為に、それぞれに行動を開始します。
そのころ、霧仁の手にある鏡に閉じ込められた大国主の魂は黒麿の残留思念を口説いています。
何を呑気にと突っ込みを入れたくなりましたが、淋しさゆえに夜鳥に利用されてしまっている黒麿を助けたいという気持ちがあるらしいので、そこは寛大に見守りましょうか(苦笑)
ウナリは瑞希に、瑞希は奈々生に、それぞれ狂おしいほどの孤独を救われているけれど、はたして黒麿の孤独を救うのは誰なのか。
鏡の中から霧仁の背中を見守るようにたたずむ黒麿。
霧仁と黒麿の組み合わせは、ちょっと想像しにくいですが、それもありなのかと思わせる霧仁の迷いのある胸の内が描かれています。
見開きの大ゴマを取って描かれている霧仁(本性の悪羅王の姿も)と奈々生を見ていると、何だか胸がジンとしてきます。
かつての友だった悪羅王には、もはや殺意しかないような巴衛をはじめ、色々な登場人物の心情描写多いです。
それらが「嵐の前の静けさ」のようで、これから起こる決戦の壮絶さを予感させます。