ななという同じ名前の同じ歳の女の子が、同じ電車の中でたまたま隣の席になったことで物語が始まりました。
天真爛漫で女子力が高くいつも元気な小松菜々と、クールで美人でどこか影のある大崎ナナは真逆の性格をしているけれど相性はバッチリなのです。
二人は707号室で一緒に暮らすことになり毎日楽しい生活を送っていました。
同じ名前ということでナナは犬の様に人懐っこい菜々のことをハチと呼ぶようになります。
ハチはすぐに恋に落ちてしまう体質です。
学校の先生、ビデオ屋の店員、ピザ屋の店員など様々な種類の男性に恋をしてきました。その度に好きになった男性色に染まってしまうのも特徴のひとつでした。
上京する前は不倫と分かっていながら大人の男性とお付き合いをしていて、最終的に相手の異動を理由に振られてしまいます。
その後同じ学校に通う章司と両思いになり幸せな生活を送っていましたが、章司の浮気によって二人の関係は終わりを迎えてしまうのです。
その時に現れた浮気相手の川村幸子は、小柄で可愛らしく男性にモテそうなタイプの女の子でした。
とても印象に残っている幸子の言葉があります。
それは章司と幸子は同じアルバイト先で、その帰りに終電に乗り遅れそうになり急いでいるシーンの時の事です。
急がなければ間に合わない状況だと分かっているのに駅の階段で靴が脱げて電車に乗れなくなってしまいます。
ヒールの靴を履いてきている幸子に何でだと訪ねたところ、わざとだよと答えたのです。それは終電に乗り遅れて章司ともっと一緒に居たいと言う意味が込められているのです。それを聞いた章司はドキッとして恋に落ちてしまいます。
こんな女の子がいたらどんな男性も好きになってしまうのだろうなと思いました。
ハチはその後、有名バンドトラネスのタクミと子供ができたことで結婚することになります。
沢山の恋をして上手く行かない状況になっても、すれることなく純粋な性格は見ていてとても愛らしく応援したい気持ちになりました。
大崎ナナは誰が見ても美人な女の子です。
しかし友人はいなくいつもどこか寂しそうな雰囲気をもっているのです。
そんなナナに興味をもったのが同じ学校に通うノブでした。
好きなCDを貸したりライブに誘うことで仲を深めていくのです。
ナナはライブで知り合った本城蓮と知り合い、お互いに恋に落ちて一緒に暮らすことになります。
ナナは腕に蓮の花のタトゥーを彫ったのです。
蓮はバンドで成功する為に東京に行ってしまい、二人は事実上お別れとなるのです。
その後ナナもバンドを組み東京に上京して蓮と再会して再び付き合い始めるのです。
すでにトラネスとして大成功していた蓮に対して、ブラストとしてボーカルをしているナナは嫉妬心と恋心の2つの感情に悩まされることとなります。
物語では過去を振り返る場面から始まることがあります。
そこではハチの子供は大きく成長していてノブやヤスの姿がありますが、ナナや蓮やタクミの姿はないのです。
その後一体何が起こったのだろうと自分たちで勝手に妄想して楽しむことができます。
バンドメンバー間でもそれぞれの悩みや問題が発生しています。
ノブはハチに惹かれ一度付き合う関係になります。
二人の関係はほのぼのしていていいなと思っていたのですが、
タクミとも別れることのできなかったハチは妊娠してノブとの別れを決意することになるのです。
タクミは幼馴染のレイラのことを妹のように大切に思っています。そんな様子を見てハチは気が気ではないのです。
レイラはブラストメンバーのシンとみんなには内緒で付き合っています。
それぞれの想いが絡まりあって、不安や哀しみの感情が生まれているようでした。
この物語はまだ終わりを迎えていません。
ブラストとトラネスがどうなっていくのか、また新しいストーリーに出会えることがとても楽しみです。