BLACK BIRD 全18巻 感想

普通の人間には見えないものが見えたりする不思議な力を持った「仙果の娘」と呼ばれる高校生の女の子実沙緒と天狗の匡との恋物語なんです、匡の幼い頃からの実沙緒に対する一途な気持ちにドキドキさせられました。
漫画の中には実沙緒を狙ったたくさんの他の種族の妖怪が出てくるんですが、とにかくみんな美男美女で絵にも引き付けられました。
私は匡の和服姿が一番好きですが、スーツや私服で洋服を着ているシーンは和服とのギャップがまた良かったです。
最初は誤解もあったりですれ違っていた実沙緒と匡の思いが通じあった時は本当に嬉しく感じました。
思いが通じあっても二人にはいろいろな困難があって、乗り越えていく度に深まる二人の絆が素敵だななと思いました。
匡みたいに本当に一途に自分を思ってくれて、絶対的な愛で愛されている実沙緒が少し羨ましくも思いながら読んでいました。
正直、頼光が実沙緒に一方的な感情を持って押し付けているときは、匡と実沙緒を引き裂かないでと思いましたが、結果二人が今まで以上に心と身体が繋がって、実沙緒が本当に匡嫁入りしたみたいでとっても綺麗でした。
実沙緒が二人が一緒にいるためにたくさんのことを乗り越えて、匡を守るために実沙緒自身の気持ちが強くなっていくのもすごいなっと思いました。
ほんのちょっと前まで普通の女子高生だったのに、愛する人を守るためにそこまで強くなれるのが素敵でした。
匡のお兄さんとの最終決戦のために天狗の里に帰った時も、お互いがお互いを思って守り合う姿が凄く伝わってくる回でした。
匡が実沙緒をみんなを守るために丸腰で敵のところに出ていくシーンがあるんですが、武器は使わず己の力だけで戦う姿がとてもかっこよく、まさしく匡が天狗の当主なんだなと改めて思わされました。
実沙緒を守るためにこんな風にできる匡ってすごいなと思いました。凄く印象的なシーンでした。
実沙緒が妊娠して仙果の娘が出産と共に死んでしまうという事実を知って、本当に愛し合っている二人だったから解決策が見つからず焦る匡をみているのはちょっと辛かったです。でも、実沙緒といきる人生を最後の最後まで諦めなかった匡がとてもかっこよくて、素敵だななと改めて思わされました。
子供が生まれて生死をさ迷う実沙緒に自分のエナジーを送り続ける匡が凄く印象的なシーンの一つでした。私はそこまで愛する人を思って行動できるのかなと考えさせられるシーンでした。本当に無償の愛ってこういうことをいうんだなと思わされました。
匡の愛の力で生死の境から戻ってこれたのかわからないまま、二人の子供が少し大きくなった回に話が移った時はドキッとしましたが、その回に実沙緒が出てきた時は感動してしまいました。生きててよかった、匡が諦めないで二人の未来を信じて頑張ってくれて良かった、実沙緒が匡と子供をおいて死んでしまわなくて本当に良かったと改めて思いました。
生死をさ迷った後遺症で足が少し不自由になってしまった匡が実沙緒に寄り添って支え続けてる姿もこんな二人になりたいなと思わされるシーンでした。
最初は誤解があって通じあえなかった二人が愛し合って、二人で手を取り合い茨の道を振り替えることはあっても絶対に引き返さないで進み続ける姿がとても引き付けられて面白かったです。
また二人を取り巻く人間関係も凄く素敵で、こんなに思ってくれる人たちがいるってすごいなと思いました。
幼い頃からの恋心を貫いて困難に立ち向かう匡にはこっちが惚れてしまいそうでした。
人間と天狗の種族の違う二人の恋物語は、一筋縄では行かないことだらけなのに、それをのりこえる二人の愛ってすごいなと思わされるお話でとても面白かったです。