渡瀬悠宇先生の作品「ふしぎ遊戯」。
中学三年生の夕樹美朱が主人公です。
親友の本郷唯と一緒に美朱は図書館で勉強をしていました。
美朱はちょっとというより全然勉強ができないので、秀才な唯に教えてもらっていたんです。
できたら同じ高校に入りたい美朱ですが、大分唯がランクを下げないと一緒には行けないだろうなという感じがあります(笑)。
図書館で勉強している際、立ち入り禁止になっている部屋に入ってしまう二人は、そこで「四神天地書」という書物を見つけます。
「読み終えた者は、主人公と同様の力を得、望みが叶う。」と書かれていた文章に美朱は惹かれます。
これを読めば、受験も楽勝だ!と、そんなことあったら、みんな読んでるでしょ!とつっこみたくなります。
そのまま二人は読み始めるのですが、気が付くとそこは今までいた図書館ではなく、砂漠のような場所…。
そこは古代の中国のような世界でした。
服装なども自分たちの知っているものではなく、二人は焦ります。
そんな時に出会ったのは鬼宿という青年。額には魏という文字がありました。
その後、なんとか無事に現実世界に戻ることのできた二人ですが、とあることがきっかけで再び美朱は四神天地書の中の世界へと訪れるのでした。
再びやってきた美朱。
彼女がいたのは紅南国という地でした。
そして、制服姿のままの美朱は「朱雀の巫女」として迎えられるのでした。
朱雀の巫女は国に平和をもたらすとされる存在で、異国の服装をした少女という伝説が残っていたのでした。
そしてその巫女を守る存在の七星士。
彼らは国のどこかにおり、体に文字を持つとされていました。
そう、すでに美朱は七星士の一人である鬼宿に出会っていたのでした。
また、この国の王である星宿もまた体に文字を持つ七星士。
彼らと共にこの国を守るため、七星士探しをすることとなった美朱。
なぜか星宿からアプローチをされ、ちょっとモテキ突入な感じです(笑)。
また、王である星宿の后候補として集められた女性たちの中に、七星士がいました。
それはとあることがきっかけで分かるのですが、この見つかった七星士は柳宿というものでした。
星宿のことを想っている半面、彼女には隠された秘密があります。
それは実は男性ということ!
完ぺきに女性だと思っていた美朱もこれにはびっくりします。
はじめは仲違いしていた二人ですが、だんだんと仲も深まり、最終的には兄弟のような絆も芽生えます。
この物語で登場するキャラクターの中で一番好きなキャラクターかもしれません。
こうして一人一人と七星士を見つけていく美朱ですが、現実世界では美朱がいなくなったことを心配していました。
時の流れが現実世界とは違うものの、中学生の美朱がいなくなったとなればそれは大騒ぎですよね。
また図書館から共に帰ったと唯も思っていたので、美朱がいなくなってしまったことをかなり驚いていました。
ただ、再び書物の世界に行ったと思った唯は、図書館へと向かいます。
そして、忍び込んだ図書館で、再び書物を手にし、美朱へと呼びかけるのでした。
唯の呼びかけと、仙人である太一君のおかげで美朱は再びもとの世界へ戻ることができたのですが…。
なぜか現実世界に唯の姿はありません。
一体どこへ行ってしまったのかと思い不安になる美朱。
もしかして、書物の世界にやってきてしまったのでは?と思い、再び美朱も書物の世界へ足を踏み入れることとなるのでした。
ただ、この時は、もう一つ美朱の中に思いがありました。
それは、初めて出会った時から身を守ってくれていた鬼宿への気持ち。
最初は犬猿の仲という感じでしたが、一緒に過ごす中で、どんどん鬼宿への気持ちが大きくなっていたのでした。
唯を助けるため、また鬼宿へ会うため、美朱は江南国へ行くのでした。
長い長い旅ははじまります。
新たな仲間との出会いや、敵との出会い、そして唯とのすれ違いなど起こります。
それぞれのキャラクターの持つ過去のエピソードを知ると、こうなってしまったことも仕方ないとすら思えてきます。
四神天地書に振り回されてしまった者たちがその後どうなるのか、この物語の最後には分かります。
ふしぎ遊戯 全18巻 感想
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