おはよう、いばら姫、4巻 感想
※ネタバレ注意です※
千尋はスタジアムのお礼にと、志津をデパートに呼び出していました。
そこで千尋が食事をおごってくれると言うのですが、お店のオムライスを食べると哲の料理が恋しくなり、志津は哲のオムライスが好きだということに気付きます。
一方、哲の妹・鈴が新しい浴衣が欲しいとのことで、哲も家族みんなでデパートに来ていました。
ケンカ中の涼との沈黙に耐えられなくなっていた哲は、千尋と志津に会い、そのままみんなで浴衣を選ぶことになります。
そして、哲は涼とも無事に仲直りができました。
志津は哲のサポートを受けながら浴衣を選び、哲は志津に、奥様に許可を取って夏祭りに行こうと提案します。
その後、千尋はメールで幽霊が見えると哲に告白します。
スーパーの前で偶然出くわして、二人は話をしました。
千尋はその力で哲の力になりたかったそうです。
哲は不器用ながら、千尋に空澤家の屋敷で働いている理由は明かせないが、自分のことを助けてくれないかと頼みます。
千尋はずっとそれを待っていたかのようにすてきな表情を浮かべました。
そして、千尋が志津に憑いている4人の絵を描いてくれますが、面白いので必見です。
ときおり挟まれる笑えるパートが重いテーマを緩和しているように感じます。
無事に奥様からの許可がおり、哲と志津は夏祭りに行きました。
志津がわたあめを初めて口にするにもかかわらず、自分のわたあめを渡してしまう姿を見て、哲は志津に「ひとに笑ってほしくて、喜んでくれるのが好きで、一生懸命なだけ」たぶんそういう人間だと言います。
そして、わがまま言う練習をしなきゃという流れから、志津は哲にぎゅっとしてほしいとお願いしました。
哲はそこでようやく気持ちを自覚します。
しかし、祭りからの楽しい帰り道、志津の父親が現れました。
志津を戻すために平気で叩こうとし、無理やり連れ帰ろうとする父に哲は抵抗します。
そして、哲のやってきたことを志津に知らされてしまったのです・・・。
合わせる顔がない哲は母の入院する病院で志津の母、早苗と会い、志津が病院に入院させられることを知ります。
早苗は娘と向き合うことができなくなっており、哲にお金を払うから志津の側にいてやってくれと懇願しますが、哲はそれを振り切りました。
志津が入院させられることを聞いた哲は、千尋の力を借りて空澤家の屋敷に侵入します。
再会すると、お金をもらって哲が自分と仲良くしていたことを知った志津は、自分には何もないのにちゃんと何かがあってよかった、と告げるのです。
このとき、志津は初めて涙を流します。
哲は志津に、自分のしたことを謝るために来たと言い、これからすることは償いではなく、ただ志津が好きだからと告げました。
次の日、志津を引き取りに来た人々が志津を探しますが屋敷のどこにもいません。
早苗が部屋に入ると中は空で、その頃、哲は志津の手を取って走っていました。
次の話が非常に気になるところで終わります。
志津の表情が増えるにつれて、喜びや辛さも増していく巻でした。
哲と志津二人の未来が輝かしいもので幸せであるように祈るばかりです。
おまけも充実していて、おまけのいばら姫(4コマ)と、志津の「中の人別ファッションチェック」、番外編の「志津さんの着衣事情」があります。
作中で浴衣が非常に似合っていた志津ですが、ここでも和服姿が見られました。
本編はドキドキはらはら、番外編などは楽しく読めて、大満足です!