フラウ・ファウスト、3巻 感想
※ネタバレ注意です※
メフィストフェレスの右足を見つけたヨハンナは、メフィストの復活を阻止する為に派遣された敵方である異端審問官であるロレンツォと、珍しくも利害が一致した経緯から、一時的に手を結び、教会へと乗り込んで行きます。
その目的は、ヨハンナはメフィストの右足と自分を追って捕らえられたマリオンを助ける為であり、ロレンツォは、相棒であるヴィートの救出と主教の背信行為の有無を確認する為でした。
結果、主教は妻が殺した娘であるレアを行き返らせる為に、悪魔と契約して、メフィストの血を利用していました。
しかし、人間として復活するのではなく、悪魔として復活を遂げてしまったレアを、ヨハンナは死を与えることにより人間としての生を全うさせ、またメフィストの右足も手に入れることに成功します。
そして、今回の事件で壊れてしまった人造生物であるニコの外身を直す為に、古い友人である人形師のサラを訪ねました。
サラはマリオンに、若かりし頃のヨハンナについて、おとぎ話のように語りだします。
ヨハンナがファウスト博士となったきっかけが、サラの話によって解き明かされました。
若かりし頃の大人ヨハンナの生活や、友人関係、契約したメフィストの日常が垣間見れたのが、今回の大きな見どころであり、楽しみです。
とにかく、今のヨハンナはメフィストの呪いの所為でルックスは子供なので、男装しているとはいえ妙齢の女性であるヨハンナの姿はとても新鮮でした。
そして予想通りの美人で、本人はすごく嫌だと思いますが、メフィストとは本当にお似合いです。
さらに、メフィストの契約主であるヨハンナへの過度の執着は、どうみても恋愛感情にしか見えないところに、ドキドキしてしまいます。
メフィストは仮面をつけている為に素顔は見えませんが、どうみてもハンサムに違いないのですから、なおさらです!
メフィストが、死んだヨハンナに不死の呪いをかけた理由や、ヨハンナがメフィストを必死に行き返らせようとする理由は、いったい何なのか?
この先の展開がすごく楽しみであり、とても気になります。