君に届け、26巻 感想
※ネタバレ注意です※
「君に届け」26巻は風早と爽子の関係性が変わるだけではなく、爽子を取り巻く人たちにも少しずつ気持ちの変化が現れます。
まず自分の気持ちに気づくあやねです。
あやねは大人である自分のキャラクターを崩さずに生きてきたんだと思います。
けれどその少し背伸びをしている自分自身にどこかで気づいていて、そんな自分を認めてほしいとどこかで思ってたんだろうなと感じます。
彼女の本心を見抜くことが出来たのは担任であるピンでした。
そんなピンに対してあやねは恋心があることに気づくのです。
ずっと漫画を読んでいる読者として、あやねにはどこかホッとできる居場所を見つけてもらいたいと思っていたので、安心する部分がありました。
今後の2人の関係性がどう変わっていくのか、目が離せません。
この巻で1番の成長を遂げた登場人物であり、よく頑張ったねと褒めてあげたい人物はクルミです。
彼女は以前、風早が好きで爽子を陥し入れようとしていました。
そんな彼女にまでも正面からぶつかっていく爽子に、クルミは風早を諦めようと思うのです。
そんな自分の行動をずっと謝りたかったクルミ。
なんだか、彼女は言い出せなくてずっと心に抱えていたと思うと、こちらまで辛くなりました。
そして、心から謝り爽子と友だちになりたい、受験を一緒に頑張りたいと思うほど爽子のことを好きになってくれていたのかと少しだけ驚きました。
とてもうれしかったです。
そんなクルミを爽子は許し、改めて2人は友だちになります。
その時のクルミはどれほど嬉しかったでしょう。
大切な友だちができた喜びは何物にも変えられません。
どんな時でも相手の気持ちを考え、どんな時でも思いやりを忘れない純粋な爽子の心を見習っていきたいと思います。