MOON・TRICK、7巻 感想
※ネタバレ注意です※
『ムーントリック』7巻の感想を紹介します。
17.さびしの森
斗哉は『月白』のカフェで接客中に気になる客見つけ、後を追いかけます。
その客のアタッシュケースの中身が狩猟用の道具ではないかと怪しんだからです。
太陽が沈む前に黒豹になった斗哉は傍にいたもう一匹の黒豹と共に、その男から猟銃を向けられ、あわや撃たれるかと思われたその時、謎の男が現れます。
謎の男の正体は、斗哉と同じ特殊体質を持った鮫島でした。
愛する人と別れ、消沈した心を、この森はまた斗哉の元へと引き寄せたのです。
彼も『月白』の温かな家族の一員へとなっていきそうです。
18.思い出箱
楪さんの誕生日までの話です。
斗哉たちは誕生日プレゼントの会議から初めて楪の近況に気付きます。
昼食も進まないほど不調気味な楪を思って、自分たちに出来る物を心を込めて贈るのです。
それは幼稚園児が食べる小さなサイズからお花見に使った重箱まで、皆の思いを込めたお弁当です。
楪も皆の思いはここ(傍)にあるのだと感じ、自分が最近一人淋しく食べていたランチが、味気ないものになっていたのを気づいていなかったようです。
皆といる時間が何よりも代えがたいものへとなっていたのです。
他、収録されている2作もとっても面白い話です!
おまけと描下し番外編も収録されています。
おまけ①小さい頃の斗哉くんの初めて包丁を使った日
②おまけ①と同じく、小さい頃の斗哉くんが初めて散髪に挑戦した日
③なんで斗哉くんはお父さんのことを≪真さん≫と呼ぶのか?
番外編:バタさんと楪ファミリーの出会い...などです。
やはり、この本の魅力は斗哉くんの動物の姿です。
今回は豹とケツァールという鳥とハイイログマの子熊、アライグマといった可愛い動物たちでしょう。
この本を見て、いつも癒されてます。
皆の絆がより強く、そして大きく、深く傷つき悩んでいる人たちへと温かみを運んでいるのを見て、心が温かくなる作品です。
どうぞ、実際に読んでみて下さい。