Nemuki+(ネムキプラス) 2015年 11 月号 鵼の絵師、22話 手帳の秘密 感想
※ネタバレ注意です※
歳の離れた旦那さんを3か月前に亡くした、美代子さんが今回の相談者です。
美代子さんは、義理の息子たちに旦那さんと一緒に住んでいた家を追い出されようとしている。
しかしその相談は、家を追い出されることの相談ではありません。
遺品整理をしていても旦那さんの目線を感じていることや、義理の娘さんが旦那さんの幽霊を見た、と騒いだことから、まだ家の中にいるのではないか、ならば「鵺の絵師」である菅沼に旦那さんの絵を描いてもらい、家を離れられるようにしたい、ということでした。
さてでは実際に旦那さんの画室にお邪魔して、旦那さんのお話をきくと、美代子さんからは旦那さんと出会ったころの話や、旦那さんが40年ぶりに絵を描き始めた時のことなど、いろいろなエピソードを菅沼に話しますが、菅沼は何か腑に落ちません。
そして旦那さんの気持ちが、本当は自分をどう思っていたのかを知りたいと思っていることに気づきますが、亡くなってしまっているので、確認ができません。
旦那さんの気持ちが分からなくては、絵も描けませんしね。
そこで、旦那さんの気持ちが残っていないかと、箪笥の中のスケッチブックや手帳などを旦那さんが何か書いていそうなものを全て借りてきます。
すると、中に奥さんの日々の動きをスケッチしている簡単なイラストを見つけます。
これがたくさん見つかるのです!
旦那さんが、美千代さんをずっと見つめていたことが、これだけでもよく分かりますね。
最終的に、菅沼は旦那さんと奥さんが一緒に家にいる絵を描いてあげました。
美千代さんは旦那さんが自分を本当に愛していたのか、自信が持てないことで悩んでいたが、手帳の絵を見ればよく分かったと思います。
奥さんの後ろ姿をいつも大事に見つめていたということですから、大切に思っていたに決まっていますよ!
遺品整理をしている中で旦那さんの視線を感じていたのは、逆にいつも無意識に旦那さんの視線を感じていたものが無くなってしまって、変な感じがしたのかもしれませんね。
千代子さんは旦那さんの気持ちもよく分かって、納得して家を出ていくことが出来たようです。
今回は優しい気持ちになれるお話でした。
次回はどんな絵を描くのでしょうか?
次回も楽しみです!