Kiss(キス) 10 月号 おひとり様物語、42話 感想
※ネタバレ注意です※
バンドをやっている青年、青山繁くんが今回の主人公です。
夏休みに、1週間で留守宅の庭の草むしりをするバイトをしにやってきましたが、留守のはずだったお家には、小さいおかっぱのおばあちゃんがいました。
開口一番、もやしみたいなナリだな、と言われて繁の中には悪い印象がついてしまいましたが、こういうおばあちゃんは歯に衣着せぬモノの言い方をするから、しょうがないよね、とも思ってしまいますよね。
でも実はとても優しいおばあちゃんでした。
繁に1週間で終わらせたかったら朝5時から来い、と言ったのも、イジワルじゃなくて、朝の方が日に当たらずに済むから、というおばあちゃんなりの心配でした。
そしてそんなおばあちゃんの言うことも聞かないで、9時過ぎてから来た繁は、意地になって草むしりしすぎて、熱中症で倒れてしまいます。
倒れた繁を家の中で介抱してくれたおばあちゃん。
つっけんどんで口の悪いおばあちゃんではあるのですが、ちゃんと心配もしてくれる、元気なおばあちゃんだったことが繁にも分かります。
元気になった繁の顔を見て笑うおばあちゃんをみて、繁の気持ちが少しおばあちゃんの方を向き始めます。
棚に飾っている女の子を写真を見て、おばあちゃんがひとり暮らしなのか心配したりして。
そうして繁は、1週間の間におばあちゃんと仲良くなりました。
一緒に縁側ですいかを食べるくらいに! そしておばあちゃんは繁の恋も後押ししてくれるんです!
草むしりの休憩中にスマホをいじってはニヤニヤしている繁をみて、好きな子に告白したのか?なぜいかないんのだ??と、煽るおばあちゃん。
自信がなくてモジモジして、告るのは自信もないし、恥ずかしいという繁。
そんなんだからダメなんだよー!
このヘタレ!と口は悪いですが、おばあちゃんは繁に言います。
はずかしいからと自分から告白しないで、じゃあそれでその恥ずかしい役をその子にさせて平気なの?と。
そして、好きな子の為にかっこ悪くなれるやつは最高にかっこいいぞ、と。
この言葉が繁の心にまっすぐに届きます。
そりゃそうだ!
これで自分から動き出そうって目が覚めなきゃ本当にダメなだけの男だよ!
繁はおばあちゃんに写真立てに飾られている女の子が誰かたずねます。
すると、それはおばあちゃんの16歳の頃の写真だったのです。
なんでこんなにいい笑顔なのかって?
それはおばあちゃんが旦那さんにプロポーズされた時に嬉しかった時の顔だからなんです!
好きな人に好かれて、嬉しかったからこの笑顔なんです!
わかる!好きな人に好かれたら、女の子は誰だってそりゃ最強の笑顔になりますよ、ね!
好きな女の子を、16歳の頃のおばあちゃんみたいな笑顔にするために繁は走り出します。
そうだよ走れ!繁!
君の恋がうまくいきますように!
そして彼の恋も気になるけど、最後に繁に名前を聞かれて(雇い主なのにやっと名前をきいたという!)、花さんだと分かった繁に、「花さん行ってくる!」と言われた花おばあちゃんの顔が可愛くてたまらない!
今回は花おばあちゃんとちょっとマシになった繁くんの、前向きになれるお話でした!