※ネタバレ注意です※
11巻は、旦と亜姫がクーデターを起こしたあとからの続きとなります。
旦の悲しい過去への回想へ。
誰も信じることが出来なくなった王(父)は、息子達でさえも信じられない人間となっていました。
次々と子供同士がいがみ合い、殺されていく。
そんな中でも、優秀な旦は父の意に反し、戦場の最前線であろうと、自ら剣を片手に戦い、なかなか頑固に生き抜いています。
でも、やっぱり王(父)に存在を否定されたり無視されたりするのはつらいもの。
愚痴を兄である光にもらしますが、気の優しい光は死を望んでいました。
クーデターがおこり、窮地に立たされた王は、懸命にあがきます。
逃げて場外にいる他国の兵に助けを求めようとするも・・・。
(王的に)死んだはずの光が現れるのです。
優男がかっこいい漢へ変わるシーンは、キュンキュンしちゃいますよね。
立ったひとりで戦う光。
そんな光へ放たれた矢を、翠蝉が身代わりになって受けてしまいます。
腕の中でなくなる可愛い部下。
可愛そうに、と嘆く光に、身分は違うが一瞬でも幸福な時間が過ごせたから幸せだった、と薄星に言われ、救われます。
そんな光は、自らの顔を立てに大きく傷つけ、王子として生きる道を捨てる覚悟をしました。
結局、そのまま亜姫のもとで働くことに。
もう逃れる道を閉ざされた王は、最後の手段として亜姫を殺そうとします。
しかし、それを身を挺してかばったのが、旦の部下である爺でした。
そして、旦は自らの手で、王であり、父でもある男の人生に終止符を打ちます。
死の間際、王が初めて息子である旦の名前を口にします。
王として生きる覚悟はあるか。と。
初めて旦の名を聞き、単は覚悟をきまます。
いよいよ亜国に戻る亜姫。これからクライマックスに突入ですね。