桃組プラス戦記、15巻 感想
※ネタバレ注意です※
お正月の休暇に「雉」の家「雉乃木家」へ招待された祐喜、咲羽、雅彦。
その晩、雪代が迷夢の森に入り行方不明になったと知らせが入ります。
祐喜、咲羽、雅彦は雪代を探すために迷夢の森へ捜索を開始。
その頃雪代は幼き日に体験したある日の幻を見ていました。
一族に求められていた「良い子であれ」その言葉が雪代を術中に飲み込んで行きます。
しかし、祐喜の「良い子じゃない雪代が好きだ」という言葉に救われ無事に屋敷に戻る事が出来たのでした。
この一件で、先代雉の獣基である風代にも認められ、一通の手紙を渡されます。
それは、先代猿の獣基であり、祐喜の母である猩花(しょうか)からの手紙だったのです。
その頃、行動を別にしていた羊原は生徒会長に「この学園の秘密」を見せてあげると誘われます。
地下の大きな扉の中には「桃太郎に惹かれる君の気持ちを変えるもの」が入っていると会長はいいます。
そしてゆっくり扉は開くのです。
そんなこんなで学校へ帰って来た4人。
クリアした鬼と休みの報告などをして過ごしていると、事件が起こります。
首筋の噛み痕、貧血の被害者、角と蝙蝠の目撃談、4人はもしかしたら自分の探す鬼ではないかと捜査を始めるのでした。
雪代は祐喜の事を「悪夢を捕えて喰べてくれる、私の獏」と呼んでいました。
実際祐喜がきて「良い子で居なくてはいけない」と言う呪縛から解き放ったので、間違えではないのですが、後に雪代が「獏自身の悪夢は誰が食べてくれるのか?」疑問を投げかけています。
祐喜は雪代に「森に入っても何もなく平気」と言っていましたが、実際は子供の姿の祐喜が忍び寄り、何もなかったかのように振り払う描写があります。
とりあえず祐喜の顔が怖いです・・・。
雪代の「獏自身の~」の振りの後に少年祐喜が出てくると言う事は、彼は祐喜にとって悪夢って事なのでしょう。
少し前から少年祐喜が現れる頻度が増えているようにも思いますが、彼はいったい何者なのか、祐喜自身気が付いていても放置しているような書かれ方をしている気もします。
また、手紙の話ですが祐喜の実家「猿」の家ではなく、あえて親しくもない「雉」の家に手紙を託したのは何故なのかも謎です。
そして、すぐに手紙を読まずにしまっている祐喜の心も気になります。
手紙をもらった時にフラッシュバックした過去の記憶、そして現れる少年祐喜。
生い立ち的にも良い記憶なんてそんなになさそうとは思っていましたが、結構キツそうです・・・。
そして、いつも我が君の変化に敏感な雅彦(犬)。
彼は「やられキャラ」「三枚目」なイメージで定着しつつありますが、最近は精神的支柱と言うポジションにいる事に気が付きました!
咲羽(猿)に苛められてもめげずに頑張ってほしいです。
そして最近当たり前のように一緒にいる生徒会長、副会長と羊原君。
副会長は羊の人なのか・・・?なんか、目が同じだったけど・・・髪の毛がモコモコじゃないとか色々考えてしまいます。
でも、今回一番の驚きは、副会長が男性だったことでしょうか。
かなりの驚きです!!!
紅も女性と見紛う美しさですが、あそこまでの美髪で男性とは・・・ 動揺が隠せません。
扉の向こう側も気になりますし、ますます目が離せないです!
そして、新章?なのでしょうか。
吸血鬼(?)編、久々に桃太郎スイッチがONになりました。
さらには鬼達や蛇が出てきて嬉しかったです!鬼達が出ると絵面が華やかでいいですね。
そして祐喜さん。安定のトラブル吸引体質久しぶりに発揮。
「大丈夫、あの体質で、あれだけボーッとしてたら・・・」と言った瞬間に魚(吸血鬼)が釣れました。
咲羽のポジションを決める時の顔があざと可愛い!そして悔しい。
一巻から感を追うごとにだんだん祐喜が黒くなっている気がします・・・が、あの笑顔は最高に御馳走様でした!
でも、今回は全体的に黒祐喜が多い気がします。
巻末には作者さんのお宅訪問の記事が載っています。
この巻も面白くて、大満足の内容でした!