デザート 1月号 世界の端っことあんずジャム、21話 感想
※ネタバレ注意です※
304号室に訪れていた女性はやっぱり杏子のお兄さんの元婚約者であり、杏子が好きだった人、美薗さんでした。
予想外だったのは先に再開したのは杏子ではなく達郎だったこと。
杏子に会いに行こうとしたこと・・・、借りていた本を返しに行ったらしいですが、バカなことをしたと寂しそうに言ってますね。
杏子に会うつもりはなくなったみたいですが、東京で働き始めたとのことで、ばったり再会するということだってあり得ると思います。
というか展開的に絶対再会することにはなりますよね・・・。
達郎もこのまま終わるとは思っていないようですから、ひなの心配をしてくれてます。
「もしね、これからなにかあったとしても、俺がいるから、それだけ、覚えといて」
達郎は純粋にひなを心配してくれていて、ひなの幸せを願ってくれていると思います。
でも心の片隅では、隣に立つのは自分でありたいと思っているのだろうな、と・・・。
どこか期待している気持ちもあるのだろうな、と・・・。
ふぅ~・・・とっても切ないです・・・。
美薗さんが返したかったという本は、ノブにかかっていたところを見つけたひなが預かっていたのですね。
ひなの手から渡された杏子はやっぱり平静ではいられないように見えます。
達郎からも美薗さんに会ったことを聞いたときも、決して嬉しそうではありませんよね。
「美薗のことは死ぬほど好きだった、美薗さえいれば、あとは、どうなってもいいと思ってた」
杏子と達郎の会話。
ひなにとって絶対聞きたくない言葉だったと思います。
ですが、ひなは偶然にもこっそりと聞いていました・・・。
杏子の中にはまだ誰かがいると思って駆け出すひな。
悲しい展開です。 が、勘違いなわけですよね、先走っちゃったわけですよね!!?
杏子は「それが嘘だったと思うくらい、今は、ひなを離したくない」とこれ以上ないくらい嬉しい愛の言葉を続けて言ってくれていたのに、駆け出してしまっていて聞いてないひな。
人の話を盗み聞きしてしまったのなら、最後まで盗み聞きしようと思いました(笑)
杏子は美薗さんからの手紙も握りつぶしているので、その気持ちに嘘はないでしょう。
勘違いで歯車が狂ってきてしまいました・・・。
杏子が気づいて追いかけてくれればよかったんですけど、残念ながらそれはなく、 気づいて追いかけてきてくれたのは達郎だったことにモヤモヤしてしまいました。
達郎はなぜひなが駆け出していったのか、なぜひなが悲しそうにしているのか、すぐに察していますよね?
ですが、ひなに言った言葉は「言ったでしょ?俺がいるって」で・・・。
達郎は、ひなが泣く必要なんかないと分かっているはずなのに・・・。
本当のことを隠したまま、達郎はひなの心に寄り添おうとしているのでしょうか?
ひなを抱きしめる達郎という、気になるシーンで終わりました。
続きが気になりますが、達郎は優しい人だから、きっと本当のことを結局教えてくれるんじゃないかなあ?と思います。