Melody(メロディ) 12 月号 大奥、54話 感想
※ネタバレ注意です※
今回は将軍・家定の話から、前回老中に昇格した伊勢守・阿倍正弘、そして大奥総取締役になった瀧山が出てきます!
まずは家定が祥子だったころから、実の父親である将軍・家慶から性的な暴行をずっと受けていたというところから始まります。
絶対的な権力の元に、父親がこんなひどいことをしても、誰も助けてくれないなんて、家定は本当につらかったと思います。
とてもきれいな女性に育ってしまったが故に、家慶が離してくれなくなり、それを母もだれも守ってくれないなんて、彼女がどんなに孤独を感じたかと思うと居たたまれなさすぎて悲しくなってしまいました。
だいたい、娘がお世継ぎ(次の将軍)になれば江戸城でずっと一緒にいられる、と考えている時点で、家慶の頭もだいぶ問題な気がします。
もちろん将軍という重圧のせいだとも思いますが、しかし実の娘に・・・、ひどすぎます。
嫉妬の為に、家定の婿にも毒を盛り、暇があれば彼女のところに来るなんて、そんな将軍でいいのかと思ってしまいました。
そんな中、女性で老中になった阿部正弘は、城内で何度も家定から呼ばれているうちに、家定がどういう目にあっているのか、理解していきます。
元々は家定の方が父親から逃げる為に使っていた、ただの家臣の1人だったのが、正弘自身が自分から彼女を守る為に、動きはじめます。
頭のいい正弘が動いてくれて、家定を「嫌な事」から守っていこうとしてくれるのが頼もしいです。
一緒にカステラを焼いたりしている間に、女同士の友情のようなものも生まれたのでしょうか。
それでも家慶の家定に対する異常なまでの執着は変わらず、家定の諦めているような表情がどうしても物悲しくて、正弘を焦らせます。
そんな中、家慶のわがままのせいで江戸城の本丸が焼け落ちる事件があり、家慶の母である広大院が西ノ丸に男衆を集めた奥を作ることが決めます。
前回正弘が、広大院の為に動いていたのがここに繋がっていたんですね!
さて奥が用意されて、とうとう瀧山の登場です!
前回まで女性の格好をしていた瀧山が、男性の格好で登場です!カッコイイ!!
そして側室なんて望んでいないという家定に、瀧山は正弘が家慶から守る為に奥を作ったこと、正弘がずっと家定の近くにいてあげられない為に、代わりに瀧山がいつも横にいて守っていくことを伝えます。
家定が、自分には真の母も父ももういないけれど、真の家臣がいてくれた、と思うところが今回の見どころだと思います。
本当に正弘の存在が彼女の心に響いたのだと思います。
そして家定が正弘の為に、将軍になる決意をします。
今まで自分の事だけしか考えられなかった、人に対してなんて興味を持てなかった彼女が、他人の為に本気を出す気になったということが、変化が起きたのだと分かります。
これがまた江戸の時代を変えていくんですね!
彼女が前をしっかり見据えているのが印象的です!
次回を早く読みたいです!